テレビ中継の日

今日の横浜はいよいよ本拠地開幕にして巨人戦。巨人戦であることは即ち中継のある日
横浜先発のセドリックは,ノーコンのセドリック。とはいえ初回の清原の一撃は清原の技術の為せる技。ムヅカシイ球を上手に流し打ちをした。巨人の得点はその後阿部の一発ソロで加えた3点のみ。とりわけフォアボール連発で訪れた満塁のチャンスを潰したのは痛く,その後も度重なるフォアボールを活かせず,7回,7フォアボール3失点という怪投を許すという,大洋ホエールズ張りのヘボ攻撃を披露。
一方死ぬほど高橋を打てなかった打線が,突如爆発。8回突然電池の切れた高橋に襲いかかる。先頭石井の安打に続き,誰も予想しない種田の本塁打で一気に球場が盛り上がる。更に2連打で一気に無死12塁まで持ち込み高橋をノックアウト。ここまで追い詰めつつ得点しないという寸止め攻撃でファンを悶絶させた。
一方のニ番手木塚が危なげのある投球を繰り広げると,横浜とは思えない美技が連発。とりわけ9回の村田のファインプレイは夢だとしか思えないほどの出来映えでファンを驚愕。さらに横浜の快調な守備と絶妙な寸止め攻撃劇場は続く。延長に入ってからの3番手ホルツの遅すぎてタイミングの取れない不思議なボール,そして川村が度重なるファインプレイで助けられるという僥倖,さらに最終回に佐々木ではなく川村を用いたという英断も手伝い遂に最終回まで試合がもつれ込んだ。
試合を決定付けたのはやむを得ずミセリを出さざるを得ない状況に陥った巨人の事情。もっとも江藤のとてつもない走塁ミス,ローズが暴言で消えていたという事情も事態を悪化させていた。
12回裏,横浜ファンの大声援に送り出されたミセリ初球でいきなり二塁打を浴び,敬遠もあり無死12塁のピンチ。ここで牛島,謎の代打ウイット。このボーナスステージを三振で切りぬけるもその後の多村に決勝打を浴びた。

ヒーローインタビュウで『監督に決めて来い』と言われて燃えた という趣旨のコメントを発表していたが,8回の1アウト12塁の大チャンスにおそらく同じコトを言われていたというのはナイショにしておきたかった模様だ。

それにしてももつれにもつれた大熱戦であり球場も大爆発であったが,帰途につくファンの胸には
『これで3連敗はなくなった』
『絶対負けると思ったけど助かった』
『運が良ければ2勝1敗』
といったきわめて現実的な思考だったに違いない。