シャレの通じる国家元首

かつてゴルバチョフ大統領が初めて訪米した時にときの大統領レーガンとこのような会話を交わしたとされる。
レーガンゴルバチョフ大統領。これから長い付き合いになると思うので話しておくが,我々の国ではワシントンでレーガンくたばれと喚いても逮捕されることもなく無事に帰れる。そういう国なんだと覚えていて欲しい」(ここの部分は記憶あやふや)
ゴルバチョフ「それだったら我々の国とておなじこと。赤の広場で レーガンくたばれ と叫んでもちゃんと無事に家に帰れますよ」
件の会話はやんわりとレーガン大統領が民主化を進めるよう勧めたということなのだろうが,
気の効いたジョークの言える国家元首というものがもっと必要なのでなかろうか。勿論国家元首だけでなく野党のリーダーにもそれは求めたい。と思う。
ジョークというのは緊張を緩和し,言いたいコトを言える雰囲気を醸し出す。そして何よりもジョークには知性が絶対必要条件であり,TPOに合った情報をスパッと素早く選択し,タイミングを逸することなく相手に受けるかどうか充分に評価した上で発言しなければならない。
当然ながら先の米ソ首脳の会談の場合同様,僅か1文に相当する発言に対して不自然でない間を空けずにジョークを叩き込まなければならない。これは相当の技量である。と言っておこう。
国家元首の仕事としては内政分野では,各種案件の重要度の選別が主となる(計画立案は本人の持ちネタでない限り大臣なり閣僚がやってくれるだろう)そしてそれを納得できるように説明すること。である。国会での丁丁発止になるわけなのだがここにジョークが言えるという要素があれば,もっと国会の答弁に国民が注目し、政治への関心も高まるのでは。と思う。鈴木議員の不正が大きな関心を集めたが事件そのものの重要度もさることながら ムネオハウス という造語と 疑惑の総合商社 という実に当を得た面白い表現があったからこそ。とも思える。
外交問題となれば,外交はそれこそ頭脳戦であり,素早い頭の回転,相手の手を読む,タイミングの見計らい,最適な手を選択する とまあそれこそジョークの言える人むきな要素ではないか。
結局何が言いたいのかといえば気の効いたジョークの一つや二つがポンと出る人に総理や首相や大統領をやって欲しいと思うわけで,単にシャレの通じない堅物で通すという戦略では誰もついてこないわけで(岡田サン),かといって何か聞かれたらボソっと一言だけ答えるスタイルじゃすぐに飽きられるしバカにされた気分にさせられるだけで(総理)
当然のコトながらシャレの効いた記事で我々を楽しませていただくためには一層の努力を政界の皆さんとジャーナリストに方々に求めるというわけで。
あ。いえ,ワタクシはシャレは好きですけどさほど巧いわけではないでして。ハイ
修行不足ではありますが。